玄米はいつから食べられる?
玄米は離乳食の時期には向かず、かみ合わせがほぼ完成する3歳ごろから少しずつ試していきたい食材です。食物繊維・ビタミンB1・ビタミンE・マグネシウムが豊富で栄養価の高い穀類のひとつです。ただし玄米は精白米と違い、かたいぬか層と胚芽が残ったままのお米で、炊いてもやわらかくなりにくく、消化吸収の負担が大きいという特徴があります。赤ちゃんは咀嚼力も消化機能もまだ未熟なため、離乳食期は白米のおかゆを基本にし、玄米は幼児期以降にまわしましょう。初めて与えるときは少量から始めて様子を見ましょう。
月齢別の形状・硬さ
5〜6ヶ月・7〜8ヶ月・9〜11ヶ月(離乳食初期〜後期):玄米は使わず、白米のおかゆにします
この時期はまだ玄米を与えません。玄米は表面のぬか層がかたく、すりつぶしてもざらつきが残りやすいうえ、食物繊維が多く消化に負担がかかります。主食は白米のおかゆとし、5〜6ヶ月ごろはなめらかにすりつぶした10倍がゆ、7〜8ヶ月ごろは粒が少し残る7倍がゆ、9〜11ヶ月ごろは5倍がゆ(全がゆ)と、月齢に合わせて水分を減らしていきましょう。
目安量:白米のおかゆで5〜6ヶ月ごろは小さじ1から始めて30g程度まで、7〜8ヶ月ごろは50〜80g、9〜11ヶ月ごろは80〜90gが目安です。食べる量には個人差があるので、様子を見ながら調整しましょう。
12〜18ヶ月(離乳食完了期):玄米はまだ控え、やわらかい軟飯・ごはんで
完了期になって奥歯が生えはじめても、まだ食べ物をすりつぶす力は十分ではありません。玄米は粒がしっかりしていてかみつぶしにくいため、この時期も避け、白米の軟飯からやわらかめのごはんへ進めていきます。雑穀を取り入れたい場合も、まずはやわらかく炊けるおしぼり麦やもちきびなどを少量混ぜる程度にとどめましょう。
目安量:軟飯またはやわらかめのごはんで1食あたり80〜100g程度が目安です。活動量によって差があるため、食べ残しや便の様子を見ながら加減しましょう。
1歳6ヶ月〜(幼児食):玄米ではなく分づき米・胚芽米をやわらかめに炊いて
1歳6ヶ月を過ぎたら、玄米そのものではなく、ぬかの一部を取り除いた分づき米(五分づき米など)や胚芽米を、白米に少量混ぜてやわらかめに炊く形から試せます。分づき米や胚芽米も白米より消化には時間がかかるため、白米に対して2〜3割程度を混ぜるところから始め、便がゆるくなったり未消化のまま出てきたりしないかを確認しましょう。合わないようであれば白米に戻して問題ありません。
目安量:ごはんで1食あたり90〜100g程度、そのうち分づき米・胚芽米は2〜3割から。慣れるまでは1日1食にとどめ、様子を見ながら進めましょう。
3歳〜:水を多めにしてやわらかく炊いた玄米ごはんを少量から
乳歯が生えそろい、かみ合わせがほぼ完成する3歳〜3歳半ごろが、玄米を取り入れはじめる目安とされています。まずは白米に玄米を2〜3割混ぜ、通常より水を多めにしてやわらかく炊いたものを少量から試しましょう。粒が口の中に残ったまま飲み込んでいないか、食べる様子を必ず見守ってください。慣れないうちや体調がすぐれないときは、無理に続けず白米に戻しましょう。
目安量:ごはんで1食あたり100g程度、そのうち玄米は2〜3割から。よく噛んで食べられているか、便の状態に変化がないかを確認しながら少しずつ増やしましょう。
調理のポイント
玄米はしっかり浸水させてから、水を多めにして炊きましょう。玄米はかたいぬか層に覆われていて水を吸いにくいため、夏場で6時間以上、冬場は半日程度を目安に浸水させます。炊飯器に玄米モードがあれば活用し、白米と同じ水加減にせず1.5〜2倍程度の水で炊くと、子どもでも食べやすいやわらかさになります。
いきなり全量を玄米に置き換えず、白米に混ぜて少しずつ慣らしましょう。最初は白米7〜8に対して玄米2〜3の割合が扱いやすい配合です。便がゆるくなる、未消化の粒がそのまま出てくるといった変化があれば、割合を減らすか一度中止してください。
よく噛めているか、食べる様子をそばで見守りましょう。玄米は粒が張っていてつるりと飲み込みやすく、噛まずに飲み込むと消化されずに残ったり、のどに詰まらせたりする心配があります。ひと口の量を少なめにし、遊び食べや歩きながらの飲食は避けて、落ち着いて座って食べられる環境を整えましょう。
炊いた玄米は1食分ずつ小分けにして冷凍保存しましょう。炊きたてを平らにならしてラップで包み、粗熱が取れたら冷凍用保存袋に入れて冷凍します。子ども用は1週間以内を目安に使い切り、食べるときは中心まで加熱してから、熱すぎない温度に冷まして与えましょう。
玄米を使ったレシピ例
分づき米のやわらか野菜雑炊(幼児食・1歳6ヶ月〜)
白米に五分づき米を2〜3割混ぜて多めの水で炊き、だし汁を加えてやわらかく煮ます。細かく刻んでやわらかく煮たにんじん・玉ねぎ・小松菜と、ほぐした白身魚を加えてひと煮立ちさせれば完成です。水分が多く飲み込みやすいので、分づき米に慣らす最初の一品に向いています。味付けはだしの風味を生かし、調味料はごく少量にとどめましょう。
玄米と野菜のやわらかリゾット(幼児食・3歳〜)
十分に浸水させて白米と2〜3割の割合で炊いた玄米ごはんに、野菜スープと細かく切ったかぼちゃ・ブロッコリー・鶏ひき肉を加え、弱火でとろりとするまで煮込みます。仕上げに少量の牛乳や粉チーズを加えるとまろやかになり、玄米特有の香ばしさが穏やかになります。粒がやわらかくなるまで煮ることと、よく噛んで食べられているか確認することがポイントです。
よくある質問
Q. 玄米はアレルギーの心配がありますか?
米は食品表示基準の特定原材料28品目には含まれていませんが、まれに米でアレルギー症状が出る子どももいます。玄米は白米よりぬか層や胚芽のたんぱく質を多く含むため、初めて与えるときはごく少量にし、平日の午前中など、体調に変化があってもすぐ受診できる時間帯を選びましょう。発疹・嘔吐・下痢・機嫌の悪さなど気になる症状が出た場合は与えるのをやめ、医師に相談してください。すでに食物アレルギーの診断を受けているお子さんは、始める前にかかりつけ医に確認しましょう。
Q. 玄米のヒ素は子どもに影響しませんか?
米には土壌由来の無機ヒ素が含まれ、ぬか層が残る玄米は精白米よりやや多くなります。食品安全委員会や農林水産省は、特定の食品に偏らずバランスよく食べていれば、通常の食生活で健康上の問題が生じることはないという見解を示しています。ただし乳幼児は体重あたりの食事量が大人より多くなりやすいため、毎食すべてを玄米にするような偏った食べ方は避け、白米と組み合わせて取り入れるのが安心です。心配な点があればかかりつけ医や管理栄養士に相談してください。
Q. 玄米がゆや玄米粉なら離乳食に使えますか?
おかゆや粉にすれば噛みにくさの問題はある程度解消できますが、ぬか層に由来する食物繊維はそのまま残るため、消化機能が未熟な赤ちゃんの負担が軽くなるわけではありません。離乳食期に玄米を積極的に使う栄養上のメリットは大きくないため、この時期の主食は白米のおかゆを基本にしましょう。
Q. 発芽玄米なら早めに始めても大丈夫ですか?
発芽玄米は玄米より栄養価が高まり、やや炊きやすくなりますが、ぬか層が残っている点は玄米と変わりません。消化への負担を考えると、離乳食期や1歳前後で急いで取り入れる必要はなく、玄米と同じく幼児期以降に少量から試すのが安心です。
Q. 炊いた玄米は冷凍保存できますか?
冷凍保存できます。炊きたてを1食分ずつ平らにしてラップで包み、粗熱を取ってから冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。子ども用は1週間以内に使い切り、電子レンジで中心までしっかり加熱し、食べやすい温度まで冷ましてから与えましょう。解凍後の作り置きの再冷凍は避けてください。














